2019年9月11日水曜日

介護でおこる認知バイアス 其の⑥ 内集団バイアス

マズローの段階別欲求にありました「所属と愛の欲求」に関係してます。これは欲求の3番目にあり安全が確保されれば大抵はグループの一員になりたいと思うようです。


内集団(ないしゅうだん)バイアスとは、他の集団の者より自身の集団の者が客観的にも能力が同じであるが、高く評価をしたり良いように思ってしまう認知の傾向のこと。

自分の所属するメンバーを優遇するという認知のあり方である。

内集団とは、自身の所属する…家族、親族、学級、学校、地域、国、チーム、宗教、会社などです。個人で複数あります。そして過去に所属していた集団にも内集団バイアスはおこります。

家族や宗教はアイデンティティに深く関わることが多く、強い認知バイアスが生まれますのでご注意ください。

しかし思い込むことで頑張れてしまうのが人間なので、能力の成長に繋がることもあります。

大事なのは、リーダーが認知バイアスを理解している事ではないでしょうか。成長に繋がること、差別的な方向にいくこと、どちらかを見極めることがリーダーには必要です。

見極める能力は他者評価自己評価ができる感じております。

その話はまた今度。

ではでは。

2019年3月3日日曜日

介護でおこる認知バイアス 其の⑤ 情報バイアス

認知バイアス Wikipedia
客観的に情報を受け取れず、偏った思考をもたらすこと。

認知とは
心理学で、知識を得る働き、すなわち知覚・記憶・推論・問題解決などの知的活動を総称する。

バイアスとは
先入観、偏見

対人援助の介護の分野で認知バイアスは、よくよく起こります。

認知バイアスといっても色々な種類があるので、一つ一つの項目を介護現場によくあることで照らし合わせていきます。

情報バイアス

たくさんの情報を集めるとよい判断ができる。と思ってしまうこと。
実際は必要のない情報や似ている情報を過多に集め、決定までに効率が悪かったり、間違ってしまう結果になる。

介護の現場では情報があふれています。

利用者の状況 利用者の意向
家族それぞれの状況 家族それぞれの意向
職員の状況  職員の意向
他専門職の判断 他専門職の意向
環境の状況


事を進めるうえで情報を全部拾っていると情報収集で力尽きたり目的が収集だけになってしまいます。

でも利用者の大切な人生を検討していくのはかなり難しいです。パターナリズムになってもいけません。

しかし利用者の状況は刻々と変化していきます。介護は「走りながら考える」が基本です。


そこで大切なのは「情報抽出力」が大切だと感じています。

①とらえておく情報はどこにあるか把握しておく。

②利用者に家族に選択してもらえる情報を提供する。専門的に見たメリットとデメリットも。

③職員に決定事項だけでなく情報の過程も伝える。


共通認識や判断力を培うのにも必要な項目だと感じています。
あわせて小PDCAサイクルも見ていただけるとわかりやすいと思います。

ではでは

2019年3月2日土曜日

介護でおこる認知バイアス 其の④ 後知恵バイアス 

認知バイアス Wikipedia
客観的に情報を受け取れず、偏った思考をもたらすこと。

認知とは
心理学で、知識を得る働き、すなわち知覚・記憶・推論・問題解決などの知的活動を総称する。

バイアスとは
先入観、偏見

対人援助の介護の分野で認知バイアスは、よくよく起こります。

認知バイアスといっても色々な種類があるので、一つ一つの項目を介護現場によくあることで照らし合わせていきます。


後知恵バイアス Wikipedia

問題が起こったあとに「そうなると思ってた」って良くいう人いますよね。

これは予想ではないんです。
予想とは事前に告げている事が前提です。

起こった後では“私は分かっていた”と承認欲求を満たそうとしているだけです。
新たな問題で、“分かっていたのに解決へ運ぶ行動をしなかったあなた”も浮かびます。

もしくは問題の対象者へ“あの人は○○が足らない”そういったレッテル張りをしていることになります。

もしくはもしくは主立って問題解決をする人のストレス解消(防衛機制)のための言葉なのでしょう。


問題が起こった場合、今後は起こらないようにする。これを全体で考え行動することが必要です。
責任追及や予測不足は大切です。リスマネジメントにおいて大切なのは風土を作る。継続する雰囲気を作る。という事が必要になります。
詳しくは小PDCAサイクルをご覧ください。

頑張っていきましょー。
ではでは

2019年2月25日月曜日

介護でおこる認知バイアス 其の③ 確証バイアス

認知バイアス Wikipedia
客観的に情報を受け取れず、偏った思考をもたらすこと。

認知とは
心理学で、知識を得る働き、すなわち知覚・記憶・推論・問題解決などの知的活動を総称する。

バイアスとは
先入観、偏見

対人援助の介護の分野で認知バイアスは、よくよく起こります。

認知バイアスといっても色々な種類があるので、一つ一つの項目を介護現場によくあることで照らし合わせていきます。

確証バイアス

自分の都合のいい情報ばかりを集めたり、都合の悪い情報は信じない。

例えば、「日本は負債が1000兆円。」
大丈夫と思いたい確証バイアス →だけど資産があるから問題ない。
これってよくある今の日本経済の話しですけど、だいたいこの後に論じている人の政策の意向につなげていきます。
客観的にみると、大負債は問題です。問題がないことはないですね。


介護の現場でも安心したい情報収集はあります。
例えば、
○家でもよくこけるから施設でもこけてしまうのは仕方がない。
 →自施設の環境の客観的情報がおこたる。
○あの新人は同じことを何回言っても覚えが悪い。
 →違う伝え方が出来ていないか自分の伝え方に注目できない。
○先進的なケアの情報を集めうらやましく思う。
 →自施設の良い所と悪いところの客観性が見れなくなる。

ケアチーム内ばかりで事業を進めると認証バイアスが起こりやすくなります。外部の信頼おける人に客観的に自施設を見てもらうことが大切ですね。
そういった方が自施設に見学などが来られるときは認証バイアスが起こらないように率直な意見を伺うことが必要なのかもしれませんね。

ではでは

2019年2月20日水曜日

介護でおこる認知バイアス 其の② ダニング=クルーガー効果

認知バイアス Wikipedia
客観的に情報を受け取れず、偏った思考をもたらすこと。

認知とは
心理学で、知識を得る働き、すなわち知覚・記憶・推論・問題解決などの知的活動を総称する。

バイアスとは
先入観、偏見

対人援助の介護の分野で認知バイアスは、よくよく起こります。

認知バイアスといっても色々な種類があるので、一つ一つの項目を介護現場によくあることで照らし合わせていきます。

能力の低い人ほど自分を過大評価する。逆に能力の高い人ほど自分を過小評価する。

自分自身の経験上よくわかります。
学生として福祉を学び、実践で通用するように感じていたが、介護の現場で実際に勤務すると無能さに自信をへし折られました。
三年目ほどで自施設で一人前と感じていたが、他事業所に関心が行くようになり先駆的な取り組みやOFF‐JTでいままでやってきたことに自信を無くす。
転職や仕事内容の意味が見出せるようになったが認知症介護指導者として前線で職務に就く方々や志しに触れて愕然とする。また研修の講師で前に立つときに自分の武器となる経験の少なさに身を小さくする。

常に「井の中の蛙」の状態です。大きくなったカエルが井戸を出た世界もまだまだ上があった。そんな感じです。

確かに成長はしているかもしれません。腰を据える時は成長をあきらめた時なのでしょう。


介護の現場の話しに戻ります。
新卒の学生や職業訓練を終えて就業される方はやり遂げた状態で新職員として来られます。言い換えれば勢いがあるわけです。迎える側の私たちはプライドや意識高い系をへし折って、教育係りの教示に従うようにしがちです。そんなことをしなくても必ず役に立たないことは実践で痛感します。あえて”勢い”を受け入れ実践で役立つ知識を入れ教科書と実践の違いを把握してもらい、ちょっとずつ実践や関わりを持つのはどうでしょう。
要するに、ちょっとでもショックを和らげてあげようとする工夫が必要なのではないのでしょうか。

三か月ほどで辞める、三年で辞めるという方が多いのは、私が経験した上での話しですが「井の中の蛙」ダニング=クルーガー効果の影響があると思います。
さあ、これを知ってしまったあなたが新人教育の在り方を振り返る機会になれば幸いです。

ではでは

2019年2月17日日曜日

介護でおこる認知バイアス 其の① 正常性バイアス

認知バイアス Wikipedia
客観的に情報を受け取れず、偏った思考をもたらすこと。

認知とは
心理学で、知識を得る働き、すなわち知覚・記憶・推論・問題解決などの知的活動を総称する。

バイアスとは
先入観、偏見


対人援助の介護の分野で認知バイアスは、よくよく起こります。

認知バイアスといっても色々な種類があるので、一つ一つの項目を介護現場によくあることで照らし合わせていきます。

正常性バイアス wikipediaより
自然災害や火事(山火事、放火など)、事故・事件(テロリズム等の犯罪、ほか)などといった何らかの被害が予想される状況下にあっても、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、「自分は大丈夫」「今回は大丈夫」などと過小評価したりしてしまう人の心の特性。「正常化の偏見」、「恒常性バイアス」とも言う。


介護の現場でおこる正常性バイアスには
○警報装置(火災報知器)がなっても、利用者の誰かが押したと思い避難の措置を取らない。
○自分が原因で転倒などの事故が起こったが、痛みがあっても、ひどいケガではないと思い込む。
○見たことのない訪問者がいても、誰に来てどんな間柄なのか不明であっても、「知り合いであろう」と思い込む。
○設備の不具合(車いすのブレーキの効きが甘い、ベッドの柵がグラつく、鍵が閉まりにくい、椅子がグラつく等)があってもまだ大丈夫と考える。

どうでしょう。変化に気づいても安心ていたい希望的観測で「大丈夫」と思いたい。後々もっと怖い思いをするかもしれないが、今動けない。
これを打開するには正常性バイアスが人間にはあり、些細な行動が常にできるようになるのが解決策なのだと思います。前にも書いた「小PDCAサイクルを心がける。」これなのだと思います。

ではでは

2019年2月12日火曜日

人材育成の3つの形態 其の③ 自己啓発援助制度(SDS)

SDS(Self Development System)自己啓発援助制度

職場の内外で自己啓発の活動を職場として認とめ、経済的・時間的・設備な援助を行うもの。

通信教育費用援助制度と公的資格取得支援制度に分かれる。

・重要なのは自主的な活動であり、仕事に直結しなくても良い。
・個々で自分自身を高める活動を持ち、職場全体の活性化する効果がある。
・自己管理で行う学習活動を持つ。

例:Excel TOEIC ペン字 などから自身で選択し職場からの補助、援助がある。

まとめ
OJTは業務内での訓練
Off-JTは業務を外れての訓練
SDSは制度を使った職場内外での学びの活動
ポイントはどのような職員に、どれぐらいの量が必要なのか?でしょうか。配分が難しく思います。

ではでは

人材育成の3つの形態 其の② OFF‐JT

OFF-JT(Off the Job Training) 職務を離れての研修

事業所からの職務命令から、普段の日常職務を離れて一定の期間(時間)行う研修。

※現場の環境が悪ければ金銭的な補填もなく休日に行かされることもあります。それは似非OFF‐JTでだまされています。そんな事業所は辞めましょう。

職場内と職場外の研修があります。事業所の職員がある一定数集まってするものと、派遣され他事業所の職員と関わる2つがあります。

例:
・○○報告会 ・個別課題 ・事例研究会 ・セミナー ・行政機関などの研修会 ・種別連携協議会 ・他職場との交流・交換研修、見学、実習などです。

OFF-JTは当たり外れがあります。要注意なのは
★単に企業がモノを売るために構成された内容で費用対効果が薄いもの。
★苦労話や奇跡体験でお涙頂戴させ感情を揺さぶるわりには、学びは薄く何となく「良かった」と思わすもの。
★根拠はしっかりしているが教示的(教科書的)で、介護現場の事例がなく、ネット検索でまかなえる内容のもの。

※もちろん少ないですが企業主催でも学びがあり効果的な商品もあります。
※もちろん感動とともに明日からの就労に意欲をもたらすものもなかにはあります。

筆者が最近で当たりだったのは、株式会社シルバーウッドのVR認知症プロジェクトです。擬実体験をさせていただき、当事者からの声を聴き、専門家からの教示をもらい、自分で考える研修の構成。
実践者認知症介護研修で一日使って学ぶものを、1時間半で集約したと言って良いと思います。
その最先端技術と洗練された内容で衝撃でした。

このように、先進的な技術や取り組み、現場で行った成功事例・失敗事例、現場に添った方法論、が介護の研修には現場に持ち帰れる充実したOFF‐JTだと思います。

皆様にも良い研修の出会いがありますように。

ではでは

人材育成の3つの形態 其の① OJT

人材育成は大きく3つの形態に分かれます。

OJT(On the Job Training)業務を通じての研修

介護の現場で行う指導、教示での育成のことです。課せられた業務や支援技術の向上を目的に直接的に行います。
職場の上司や仲間が行ないます。

OJTの効果
① 直接的な介助支援方法を学ぶ。
② 職員の苦手とするところをピンポイントで補える。
③ ライブスーパービジョンのように必要な時にその場で行える。
④ 計画的・継続的を組み立てられる。
⑤ 指導、教示したことが身についているかその場で確認できる。
⑥ その現場の特有の技術を伝える事が出来る。
⑦ 上層部や外部職員や利用者家族の関わりも学べ後継者の育成に繋がる。
⑧ 上司と部下・後輩の信頼を学び活かす事が出来る。
⑨ 指導、教示という学び、教育という空気がある。
⑩ 費用がかからない

OJTの代表的な指導方法として
「教える」「見習わせる」「経験させる」「動機づける」

OJTの基本も「PDCA」
Plan  OJTの計画を立てる
Do   計画に基づいて、仕事を経験させていく
Check 定期的に、身についた能力、ついていない能力を確認する
Adjust 計画通りに身につかなかった能力を、身につけさせていく

2019年2月11日月曜日

アクティブラーニング 介護技術を教えられるようになって…

アクティブラーニング
アクティブラーニングとは、受け身で学習からさらに積極的な学習をして習熟性を増そうというものです。

受動的な学習
講義5%、読書10%、視聴覚20%、実演30%、
積極的な学習
グループ討議50%、自ら体験する75%、人に教える90%

とするものです。

学ぶという事が受動的なイメージですが、能動的に学ぶことができるまでを、学習の方法に取り入れることです。
能動的に学ぶということは認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る」を目的にしています。

やはり介護の現場でも業務がこなせるようになると新人職員の教育係りを担うことがあります。
それが教育係りのアクティブラーニングになるという事なんでしょう。

するべき業務が出来て職員の自立ではなく、ちゃんと新人に合わせて教える事が出来て「新人」から脱したことになるのかと思います

介護の世界は人手不足で職場に恵まれなければ3~5年で中堅やベテランと言われてしまいます。力量が足りない時に伸し上げられて苦労する。そうしたことが更に負のスパイラルを生むのでしょうね。

しっかりした基準で成長を促進していきたいものです。

ではでは

2019年2月9日土曜日

必ず技術向上 小PDCAサイクルのテンポアップ

課題解決の方法
PDCAサイクル

P 計画 plan  案を出す
D 試す do   実行
C 評価 check  目的に合った効果がどれほどあったか
A 調整 adjust  より良く変更

小さな問題・課題に気づけばPDCAを意識して、改善やお試し策を行う。これを全ての項目で繰り返す。

これを意識して日常を過ごす。私はこれでスキルアップしてきました。個人の技術もそうですが、問題を引き継ぎ共有することでチーム全体の技術向上にもなってきます。

例えば、
ふらつきある人の転倒軽減 PDCA
P床センサー →D職員が設置対応 →C対応がギリギリ →Aベッドサイドセンサーに変更 →P

これをチームで共有すると気づきと対策の思考が広がります。

月に一回のリスクマネジメント会議などを行っている事業所では、大きな問題をPDCAに乗せたり、多大なPに満足して終わったり、多忙なDで業務に追われちがう問題が発生する失敗があります。

規定で決められた会議も大事ですが、些細な問題を拾い上げ、改善策を出し、実行し、自分で出した案の改善を受け入れ、別案を実行できる。

これです。このサイクルには認知バイアスを避ける癖付けも含まれるのでケアレスミスの予防と修正ができます。


まとめ
リスクマネジメントはP課題抽出に重点が片寄ることが多いが、多大なPよりも、小さなPDCAを速く回転さす方がリスク軽減に直結する。

ではでは

介護職員の自立と自律

自立・・・他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、存在すること。自分だけで物事を行う。デジタル大辞泉より
自立の対義語は”依存”で、「他に頼って存在、または生活すること」です。
自立とは、他に頼らずに経済的、精神的、身体的に生活や行動できること。となります。

自律・・・他からの支配・制約などを受けずに、自分自身で立てた規範に従って行動すること。自分をコントロールできる。デジタル大辞泉より
自律の対義語は”他律”で、「自らの意思によらず、他からの命令、強制によって行動すること」です。
自律とは、自分の意思で決めたことを自分をコントロールしてできること、自分の意志によって行動を選び決めれること。

対人援助の生活の自立と自律
「身体機能やADLは自立していなくても、選択権が尊重され、自分の意思で行動や生活ができること」が人権尊重で重要としています。


大前提 →自律的な生活の維持を目指す。
その前に→身体・精神・経済の自立も回復出来る可能性があれば、目標にする。
更にその前に→目標にするかの点でも自律した意思決定が必要。

支援の対象者に「自立と自律」と共に支援者も「自立と自律」を
介護職員の自立と自律
○自立した職員 移乗…相手が安全安心に移る。業務時間内に終わる。
◎自律した職員 移乗…自分も安全安心。相手の身体能力の把握。住環境の改善。
○自立した職員 食事…相手が安全安心に食べる。業務時間内に終わる。
◎自律した職員 食事…相手が好きな味・温度・形態・量・速度・時間を考え行える。

まとめ
○自立した職員 ・業務内容が分かる ・業務が時間内に終わる ・継続できる(心身共に疲労が積み重ならない)
◎自律した職員 ・得意分野が出来る ・介護観がある ・ご利用者への目標目的がある

ではでは

役に立たない人がいてる 4つの人材

『4つの人材』人材、人罪、人在、人財

という話しがあります。


1.人財とは、実績があり、成長が期待出来る人。会社にとってなくてはならない存在。
2.人材とは、実績など目に見えるものは無いが、成長を期待されている一般的な人。 
3.人在とは、心身から限界を感じて実績は残せているけど、それ以上の期待が持てない人。
4.人罪とは、実績を作れず、成長も期待できない人でお荷物とされているタイプの人。

人材育成などの研修で使われることがある「4つの人材」は、人財の枠に入れるように努力を促すことが目的にあります。営業や販売実績、効率性が求められる職場で競争心理を働かせるためにつかいます。数字で表れる職場で有効となる意識付けのものです。


出どころは「2:6:2」の法則
アリやハチの集団を観察すると一定の法則がある。熱心に働くのは全体の2割。普通に働くアリやハチが6割。残りの2割はサボりがちになる。不思議なことによく働く2割をこの集団から除いてみると、残り6割の中から、よく働く2割程度の個体が出て来る。つまり、「2:6:2」の比率は変わらない。人間の集団でも同じようなことが当てはまると考えられます。


~「4つの人材」は介護の現場ではそぐわない~

介護の場でそぐわない理由
※矛盾がある。「よく働く2割」になると誰かが働かなくなる法則なのでチームの向上にならない法則。
※人手不足の介護業界は全レギュラーのチームになる。役に立つ立たない線引きをすると成り立たなくなる。
※介護技術を数字にしにくい。
※介護現場で求められる技術や知識は多岐にわたり幅広く「出来る」のそもそも論として何ができるのか。
〇身体介護技術
・食事(介助方法・食事形態)  ・口腔ケア ・移動 ・移乗 ・体位転換 ・排泄 ・入浴 ・自助具 リハビリテーション
〇対人援助技術
・バイスティックの7原則 ・接遇、マナー  ・コミュニケーション技術 ・レクリエーションなど
〇疾病の理解 ・認知症  ・糖尿病  ・高血圧  ・脳卒中 ・便秘 ・緊急対応 ・感染症対策 ・薬(副作用) ・療法 など
〇住環境の理解
・車椅子 ・自助具 ・家具 ・空間作り ・匂い、光り、温度など
〇家政学
・洗濯 ・料理 ・掃除 ・電化製品 ・整理整頓など
〇制度と保険
・介護保険 ・成年後見制度 ・医療保険  など


まとめ
・職員個々の専門性(職種 得意 委員会 資格 経験 前職 趣味)を把握し伸ばす。
・承認欲求ではなく共同体感覚を評価する。
・チームでの適切な問題解決の方法を構築していく。
・4つの人材のように有効そうな情報でも目的に合っているかが大切になる。

ではでは

人に教えることが難しい理由 ~認知的不協和~

●認知的不協和
Wikipedia
『自分がしてきた行動』や『信じてきた事柄』とは異なったり相反する思考や情報があると不快感(ストレス)を受けます。それを解消するための行動は
◎新しい事実を受け入れ、自身の態度や行動を変更する
●新しい事実を否定し、適応規制がおこる。
のどちらかです。

適応規制とは、
他者からタバコは体に悪いよと言われる。すると、
合理化 (防衛機制)・・言い訳する。煙草を吸えない人のひがみだ。
同一化 (防衛機制)・・真似をする。ジェームスディーンに近づきたいから吸っている。
反動形成(防衛機制)・・正反対の行動をする。いつもより多く吸って、大丈夫だと言う。
投影  (防衛機制)・・他人を棚に上げる。他人も吸っている。他の人にも言えばいい。
代償補償(防衛機制)・・優越的なものに振り替える。毎日運動をしているから健康だ。
代償昇華(防衛機制)・・有益なものを始める。運動をはじめる。
抑圧  (逃避) ・・無理やり忘れようとする。煙草が体に悪いことを忘れる。
退行  (逃避) ・・赤ちゃん返り。幼児行動。1本だけ吸ったら止める。今日だけ。
攻撃   (攻撃機制)・・物や人に八つ当たり。

こんな感じで、介護の現場でも、人は今までしてきたケアや、良いとしてきた思いと違う指摘があり、それが適切であってもなかなか受け入れることはできません。

まとめ
人に伝えることは簡単だが変えることは出来ない。
教える役目の人から「だから言ったじゃん」と言われたら、言っただけでは変わらないことを知らない指導者であると認知しましょう。

ではでは

失敗からの学びや業務改善を建設的にしていくために ~ マドラー心理学 ~

共同体感覚
アドラー心理学の中で提唱されているものです。
Wikipediaのリンクを張っておきます。

あとマズローの段階別欲求も関わってきます。

共同体感覚が小さい人(承認欲求が強い)人は、自分の行動や考えは自分の利益に集中している。周りからの「すごいね」「ひどいね」「いいね」「かなしいね」が大事。
自分の利益になる時にだけ、他人と協力したり、他人を利用しようとする。
こんな人が介護チームにいてると現場に問題が抱えやすく、良い仕事が出来ません。

共同体感覚が強い人は、自分の利益のためだけに行動するのではなく、自分の行動がチームの利益になるように行動する。
チームが成長するために自分は何ができるかが考えや行動の軸になる。自己実現の欲求に近いが、個人か集団かの違いがあり同じではありません。

介護の現場で例えると…
●新入職員の雇用条件が良くなった。
 ・承認欲求 →私の時は大変だった。ずるい!
 ・共同体感覚→自分の職場が働きやすくなって良かった。
●利用者が名指しで介助を求める。
 ・承認欲求 →私だけが信頼されているんだ。うれしい!
 ・共同体感覚→信頼関係が強くなった理由を考えて、
皆が信頼してもらえるよう働きかけよう。

こんな感じです。
共同体感覚を伸ばし強めるには、認知バイアスに注意して、プロとして自律し、PDCAサイクルを速め、などなど色々としていかなくてはいけません。

ではでは

2019年2月3日日曜日

職員同士でもめたしますよね ~タックモデル~

タックマンモデル
優秀な人達がチームを組んでも、強い目的がある人達が集まっても、チームが機能するまでには、ひと山越える過程があるものです。
①形成 Froming 自己紹介の段階。5W1Hを探り合う。
②混乱 Storming 5W1Hを決めていく。もめる時期。
③統一 Norming やるべきことがわかる。メンバーの特性も分かり受け入れてやすくなる。
④機能 Performing チームとしての士気が高く、目標の達成に一体感がある。
⑤散会 Adjourning 時間、目的の達成、不達成などで終わりを迎える。

介護の現場でも、チーム内で荒れる時期は必ずあります。多くは5W1Hです。業界特有の人財の不足が原因なんですが、目標をもって建設的に継続させると必ず機能しきます。
忍耐!

ではでは

あなたの介護の現場はチームかグループか

組織や集団にも色々ありますが大きく分けて2種類


グループ
その集団の人達が、それぞれ自分の持っている能力のすべてを出して、それらを合わせて成果とする。
例えばドラマやバラエティや歌でそれぞれ活躍するジャニーズのアイドルグループのような集団。



チーム
各自の持つ技術や知識や経験では解決することのできない課題などをメンバーの連携と協力で解決していく。
例えば人数やポジションが決まっていて勝つために組織されたサッカーチーム。


チームワーク、チームケアが大切とされる介護の組織。皆様の事業所や集団はグループでしょうか。チームでしょうか。


グループの問題解決
利用者が拒否している。→職員が代わる代わる対応。→目的を達成した職員が優秀。→同じように他の職員も対応。→全職員が目的達成。→目的達成率の向上。
チームでの問題解決

利用者が拒否している。→各職員が専門的視点(病気・薬・体調・性格・自然環境・人的環境・住環境・活動内容・生活歴)から違いに気づく。→良い悪いの事例を集める。→環境と対応の改善。→周知徹底。→対応の技術向上。


このように問題解決するのでも向上する点が変わります。グループの場合は倫理的にあっているか、本人のニーズに合っているかなどが、ないがしろになりそうですね。

良い介護を目指してチームケアをしていきましょう。

ではでは