2017年5月17日水曜日

簡単な言葉で認知症を説明できますか?

介護職員として他の方認知症というものを説明する機会があるのではないでしょうか。

その時にどのように伝えています?


一般の人に伝えて分かりやすい言葉はどのような文になるのでしょうか。いうならば「認知症の基礎の基礎の知識」とはどのような言葉なのでしょうか。




何度も色んな方に認知症を説明してきましたが、今も認知症を簡単に説明することは悩みどころなんです。
失敗から自分の中でまとまっている事を書いておきたいと思います。


正確なのは認知症の定義を伝えたらベストなんですが、硬い文面になってしまいますし語句も難しくなります。日常的ではないですよね。

会話からの流れで説明するときはやっぱり簡潔に伝えたいです。仕事柄、認知症をよく知っている立場なので正しく理解してほしいし、勘違いされるようなことは避けたいです。


認知症をしっかりと説明したつもりのあとに「歳相応のもの忘れと認知症は何がちがうの?」や「認知症は治るのか?治らないのか?」なんて聞かれたことも私はあります。ちょっとショックでした(^_^;)




『ボケ ≒ 痴呆症 = 認知症 ≠ 年相応のモノ忘れ』
同じものもあれば、似て非なる物もあります。




説明の難しさはこの言葉を抑えれば大丈夫!っていう短い言葉がないんです。


本当は “障害” の理解が基礎の基礎にはなると思うのですが、こちらは踏まえているとして、“認知症の定義” をしっかり噛み砕いた文が基礎の基礎と思います。



認知症の定義(WHO)
「認知症とはもともと正常に発達していた知能が、 脳の病気や障害によって、持続的に低下した状態。」(補足あり)


さあ硬い硬いこの文章をどう噛み砕きます?

やってみました。


・「もともと正常に発達していた知能が」→ 20歳(成人)までは健康であった脳の能力が。※という事は20歳以下で認知機能に障害が出た場合は発達障害と言う名前になる。

・「脳の病気や障害によって」→ アルツハイマー病やピック病、事故や脳卒中の後遺症などによって。

・「持続的に低下した状態」→ 回復せずにいる。※状態が維持する。低下して行く。二つの意味がある。


これをキャッチーにしたいんです。

認知症
・大人になってから脳の病気やケガで“いつ” “どこ” “だれ”などの見当が難しくなって生活がしづらくなったこと。



どうでしょう?意訳し過ぎましたでしょうか?

認知症の印象だと「ものわすれ」の記憶障害だと思うのですが、アルツハイマー型、レビー小体型、前頭側頭型、脳血管性の認知症のタイプを説明するには見当識障害の方が適切に状態の説明ができます。


本当は中核症状(記憶障害、見当識障害、実行機能障害、失行、失認、失語)のすべてを説明できる、
5W1H
・いつ ・どこ ・だれ ・なに ・なぜ ・どのように
が良いんでしょうが、回りくどくなるので報告するときのコツで耳にするいつどこだれだけを入れました。

ものわすれは老化の過程でもありますので障害と捉えにくく、本人の努力が怠っている、たるんでいる、などの先入観が入りやすいです。

この欠点は高次脳機能障害の違いが分からない。ドラマなどで出てくるような記憶喪失を想像されてしまう。かもしれないなと感じます。


ではでは、これからも考え続けたいと思います。
へいへーい

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