2017年4月9日日曜日

パラレルプロセス 職場の関係を築く

あんまり耳にすることがないこの言葉。

『スーパービジョン』のなかにも出てくる言葉です。

ちなみにスーパービジョンとは、主に福祉系の仕事で、職員の教育の方法や考え方を説いたものです。



  パラレルプロセスとは、  

教育を受ける側と教育する側の関係はそのまま利用者との関係に影響します。


例えると、
先輩から仕事を教わるとき、自分が理解できているか聞いてくれたり、出来るまで待ってもらっていると、利用者に対しても自分から聞けるようになったり待てるようになる。
逆に自分の意見を聞いてもらえずに先輩から一方的な指導を受けた新人職員は、利用者と関わるときにも一方的な感覚のケアになってしまうということです。


すなわち、自分にしてもらったことは自分がする立場になったときに同じようにしようとする。そんな感じでしょうか。


実は、『してもらったことは自分がする立場になったときに同じようにしようとする』というパラレルプロセスの感覚は、知らぬ間にいろんな場面で、改善にも弊害にもなって登場します。


枠を大きく広げた例えになりますが、
職員間に私語がなく、お互いが我関せず仕事をしていくと、いつの間にか利用者の毎日も生活必要最低限の業務マニュアルが出来上がってしまい、余暇を楽しむような事をすると業務外として注意を受ける。
最悪そういったことになるのでしょうか。まぁこわいですね…。



介護の現場を経験したことのある方には、なんとなく分かるんじゃないでしょうか。
現職員同士の支え合う姿があると、利用者や新職員はそのまま影響を受け、正と負のスパイラルがあることを。


私が実際にあった実例で、新入職員の賃金や雇用条件の改善が行われると、「私が新人の時にはしてもらわなかった!」と批判的な意見が。更には「あまやかし」や「ずるい」なんてエコヒイキ的な声がでることも。


自分の職場が働きやすいように変わっているにもかかわらず共に喜ぶのではなく、自分にはしてもらってなかった事で批判の立場になる。ん~なんとも「負」な感じで残念ですね。
このような先輩の声を聴かされる新職員たちが、また次に労働条件が良くなった時に新しく入職した人を迎え入れる時に「職場の環境が良くなった」と捉えることが出来るのか…。



よく仕事では『改善』とか『構築』という目標を立てますが、それは自分がしてもらわなかった事を、自ら学び、行動し、伝える、必ずそれに反する言葉がでるけど正のスパイラルにするためにその声も聴く。これを続けることが『改善』や『構築』なのでしょうね。


しかしこういったことは自分でも気づかないうちに培っていく感覚的なものなので、共感を求めて周りの職員と団結し大勢を巻き込むような行動に出る人も…。これが負のスパイラルです。


①あー、そんなことめんどくさい。そんなことをしても自分には返ってこないよ。
②仕事も自分の人生の一部。納得したいからやれることはやる。

どっちにしましょうか。
へいへーい。

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