2017年4月29日土曜日

認知症高齢者の余暇活動 文科系編

文科系

・インターネット 
これ最強です。グーグルビュアで呼寄せ介護の人は自宅の風景を見ることが出来る。回想法として過去の映像、YouTubeを活用で懐かしい歌手、番組、出来事、発想次第で自由自在。何ぼでもお話しできます。テレビにうつす機材も今はグーグルキャスト、アマゾンファイア、アップルTVとそろってますね。

・玩具 
チキチキバンバン、ワンワンパニック、黒髭危機一髪、スーパーイタイワニー、ポカポンゲーム、ちび犬ガオガオ、チクタクバンバン盛り上がりまっせー!!

・工作 
手先を使い紙や粘土で作品を作る。最近はオーブンレンジで花瓶や陶器が作れるものがあり、りっぱな大人の遊びにもなります。

・喫茶 
歌や映像をながしつつ菓子をつまむ茶話会。「いつも同じ話」ではなく話題を提供してその話しをするのは認知症の予防に繋がるし、水分補給にもなる。一石二鳥なレクリエーション。

・動物と触れ合う 
アニマルセラピーというと訓練とか免疫の検査がされ厳選された動物にトレーナーが付いて触れ合う形ですが、そこまでせんでいいんやない?っておもいます。兎や猫や亀やハムスターでも楽しめますね。アイボでもいいんじゃないかな。

・音楽 
いいですよね。音楽。私も好きです。音楽療法なんてのもあるぐらいで療(病気を治す)力があるのでしょう。わらべ歌、歌謡、民謡、童謡、唱歌、軍歌、ポップス好みが分かれるところです。最近は軍歌や童謡を好む人が少なくなりましたね。

・おやつ作り 
女性は楽しみつつされる方は多いですね。男性はするのは恥のような感覚がまだある人が多い気がします。何事も無理強いはいけませんね。作る楽しみ食べる楽しみあぁ生きるって素晴らしい。

・カードゲーム 
私は花札が好きなんですがあまり高齢者にも一般的ではないですね。トランプや株札もイマイチ。百人一首はそこそこ。かるたは楽しんでくださるように思います。

・ボードゲーム 
すごろくはサイコロもマス目も駒も細かくて大変ですよね。あんまり盛り上がらないことが多いし。やっぱり麻雀、将棋、囲碁はテッパンです。

・手芸、生け花、絵画、塗り絵、折り紙、ちぎり絵 
中程度の認知症の方も立派な作品を作り上げる方は大勢おられ、流石といったところです。美的感覚って強いもんですね。

・パチンコ&スロット
音と光と数字の興奮は依存が強いと思うのでこれは『なし』ですね。皆さんもされたことはあると思いますが、疲労感と恍惚とした余韻が怖く思いました。

・カジノ 

ブラックジャックやルーレットってお金を掛けずにしても、まったく楽しくないと思う。私はお金をかけても楽しくないですが。デイサービスなどで行う事に賛否ありますが、受けが良いなら特に問題ないと思います。

認知症高齢者の余暇活動 運動系編

運動系

・体操 
職員が前に立ち参加者の段階や飽きないようにする方法や「NHKみんなの体操」やYOUTUBEDVDなどでリハビリ体操をテレビで流す方法などがあります。

・嚥下体操 
パラタカ体操の口腔体操、リラックス系の体操が主にされてまうでしょうか。こちらも職員やテレビ上映で簡単に行えます。

・園芸 
外に出て畑を作り行う方法や植木鉢で場所を問わず行う方法があります。作業しながらの話題も豊富になりやすいですよね。

・風船バレー 
施設系の王道でしょうか。なぜあんなに皆さん活動的になられるのでしょうか。トスだけの簡単なものから陣形を組んで大型レクリエ-ションにもできる。

・卓球 
身体のしっかり動かせる方は良い運動量で、その運動量の割に大けがの危険は少ないかと思います。

・ボーリング 
手作りのペットボトルなどの簡易的な物から高齢者レクリエーション専用のものまで多彩に出来て手持ち板を使い身体能力の低い方も参加可能にしたりと工夫次第で皆で楽しめます。

・パワーリハビリ 
しっかりとした専用機具を使い専任スタッフが指導を行うものです。名前先行で用途を間違わないようにしたいですね。


まだまだ運動だけを目的にした行為はありますよね。なんにせよ体を動かせば気分はスッキリ。職員も利用者もストレス少なく行きましょう。
ヘイヘーイ

2017年4月26日水曜日

認知症高齢者の余暇活動

あなたの余暇活動、充実してますか

皆さんの事業所では余暇活動はどうでしょうか。


訪問在宅系はサービス内容に入ってなかったり、デイ系は毎日集団レクになやんでしまったり。

施設系は日常生活で精一杯のところも多いかと思います。人員配置的に、いたしかたないとも思ったりしないでもないような気がします。(言い訳したらアカンと思うところです)

しかしながら職員は余暇活動の必要性を感じているという事ですよね。
人間同士なので集えば楽しみたいというのが生まれるのかもしれないですね。

まずは余暇活動ですがどういったものをされています?

運動系
・体操
・嚥下体操
・園芸
・風船バレー
・卓球
・ボーリング
・パワーリハビリ

文科系
・工作
・喫茶
・動物と触れ合う
・合唱コーラス歌謡民謡童謡唱歌懐メロ音楽療法わらべ歌
・おやつ
・カードゲーム
・ボードゲーム
・パズル系
・学習系(読み書き計算)
・季節の行事
・手芸
・生け花
・絵画
・塗り絵
・折り紙
・ちぎり絵
・パチンコ
・麻雀

生活系
・拭き掃除
・食材の買い物
・料理
・総合ショッピングモール(AEONとか)に散策
・安静
・回想法
・テレビ鑑賞
・インターネット
・散策


ネタに困ったとき用に上げてみました。
しかし内容に賛否があったりしますよね。思うところもありますので今後ちょいちょい立てていきたいと思います。

あなたの余暇活動、充実してますか
てか、ちゃんと休みとれてますか?

自分自身が休みを取れてないのに豊かな余暇活動の創造は難しいですよね。
ではでは頑張って行きましょう!
ヘイヘーイ

2017年4月22日土曜日

介護において性格を知ること大切です。

わたしが、今一番興味があるのが

  「性格」  です。


なんで性格に興味があるかって、それは認知症の人の言動を症状か元々の性格かを上手く伝えられなかった経験が多くあるからです。
認知症は性格の変化も含まれ、性格を表現する言葉に主観を入れず伝えることは難しく、調べると数多く深みにはまったんですね



人の性格って何で決まるのでしょうか?
親からの遺伝もあるでしょうし、育ってきた環境もあるでしょうし、評価してくれる人によっても違いがでます。


なかには体格で性格の質が決まるなんていう説もあります。痩身型は神経質で、肥満型はおおらかで、ガッチリ型は粘着質だそうです。痩せていて神経質な人が太ればおおらかになるのでしょうか。周りにそういう人がいないので実感がないです。
ちなみに私の性格は粘着質で体型はガッチリです。ん~…当たっとるやないか!


また性格を変えることが出来るのでしょうか?「子供が生まれて人が変わった」なんていいますが、本当に性格が変わったのでしょうか。
その性格はこの世にどのような影響を与えて行くのでしょうか。興味深いところです。



まずは基本的な所から。


  心理学からの「性格」  

人の性格は4重構造になっていると説明されてます。


①気質・・・生まれもった性格(先祖からの遺伝)

②気性(狭い意味での人格)・・・幼少期にまでの生育環境で 出来上がる性格

③習慣(社会)的性格・・・人や物事と接する時に自分がどんな行動をとるかを他者が周りと比べての評価としてだす性格 (その人を取り巻く人間関係により変化する)

④役割性格・・・社長、社員、親、主婦などの役割を自分なりに演じるための性格



ちょっと解説
②気性(狭い意味での人格)とは、幼少期までに受けた環境や影響が、その人の感受性と思考性に大きく関わる。まさに「三つ子の魂百まで」 です。子供がやんちゃな気質で抑え付け行動しないようにするのか、ルールを設けて発散するまで行動させるのかでその後の性格がかわる。納得できます。

③の習慣(社会)的性格というのは、同じ性格でも時代が変われば評価は変わります。『男は仕事、女は家庭』の時代は女性が仕事を熱心にすれば “ 男のような性格 ” と言われていたでしょう。今は男も女も家庭と仕事ですね。
また同じ人でも周りの人が変われば評価も変わります。周りにせっかちな人が集えばその人は『おっとり』と言われます。
さらに認知症介護でいえば、認知症になったら人格も終わりとされてしまうのか、認知症になっても人は変わらないとなるかは周りの介護をする人の評価なのかもしれません。

①→④にかけて変わることができるそうです。①気質は変わらず④の役割性格は変わる。納得です。
なので子供が生まれれば妻も夫も新たな役割性格が増えたので変わらなければいけません。逆に変わらない方が非難されてしまいます。



  エゴグラム  エゴグラム無料診断   

5項目を設けて、その項目ごとの強弱で性格のタイプを分類するエゴグラム。
そもそも同じ性格でも上記の習慣(社会)的性格ではポジティブな評価か、ネガティブな評価のどちらか一方をうけてしまいます。
しかしこのエゴグラムは良い悪いの両面の言葉で評価を出されているのがいいですね。


5項目とその評価を紹介します。

•CP(critical parent) 「厳しい親」
リーダーシップ、理想家、正義感、指導力 ⇔ 命令的、非難、批判的

•NP(nurturing parent)「優しい親」
優しい、世話好き、親切 ⇔ おせっかい、過保護、自立心を抑制させる

•A(adult)「大人」
合理的、現実的、公平、客観視 ⇔ 冷たい、理屈っぽい、事務的

•FC(free child)「自由な子供」
直感的、天真爛漫、ユニーク、行動力 ⇔ 自己中心的、感情的、お調子者

•AC(adapted child)  「合わせる子供」
従順、気づかい、慎重、協調性 ⇔ 消極的、依存的、人目を気にする


この5つの項目の点数を折れ線グラフにして、MW N型 逆N型といった評価を受けます。

これで思うのですが『性格の良い悪い』を決めるのは社会が決める面もありますが、主には悪意があるのか、悪性の社会心理が強いかだと思います。

*悪性の社会心理とはパーソンセンタードケアという認知症ケアの理念を示した中に出てくるもので、他者と関わるときに「人を陥れる」「無視する」「だます」「非難する」などの心境になることです。


たとえばどちらも罪ですが、
・交通事故を起こす ≠ 性格が悪い
・詐欺をする = 性格が悪い
のようなことで「罪」ではあるがその評価を間違ってはいけないなと思います。


さらには
・高齢者虐待をする=性格が悪い
とも一概に言えません。
背景には過度なストレスや知識、情報の不足や社会サービスの不備の背景があり加害者の悪の一点ではないということです。



  人格障害  

人格障害とは:ものの捉え方、考え方、感情、衝動コントロール、対人関係など範囲で偏りがあり生活に障害(問題)が生じるもの。
「性格が悪い(悪意がある)こと」ではなく、精神疾患。生まれもっての特性、幼少期のトラウマ、苦難な環境などが併せ持ち発症する。
大きく3つに分類され10種類あります。



種類:A群(奇妙で風変わりなタイプ)

Ⅰ妄想性人格障害(広範な不信感や猜疑心が特徴)
『あれ(あいつ)は私に○○しようとしている』
接し方:親しくなると監視したいという衝動がでる。些細なことで裏切られたと感じ復讐心が出る。自分が常に中立である感覚を相手に与える。

Ⅱ統合失調質[シゾイド] 人格障害(非社交的で他者への関心が乏しいことが特徴)
“沈黙”特に集団で無感情、無表情、接し方:自己の世界の侵害を恐れる。些細なプライバシーにも関わらない。

Ⅲ統合失調型人格障害(超常現象など場の適切さを欠く言動で風変わり。感情の幅が狭い。)
“現実にはありえないことを自分と関係あると思い込む言動”
接し方:頭の中で生きている。繊細で敏感。本人のペースを大切にする。


B群 (感情的で移り気なタイプ)

Ⅳ演技性人格障害(他者の注目を集める派手な外見や演技的行動が特徴)
“目立つ嘘” 有名人と知り合い・奇跡的な経験をしたなど。
接し方:風評を作るのが上手い。演技している面を指摘も賞賛もしない。

Ⅴ自己愛性人格障害(傲慢・尊大な態度を見せ自己評価に強くこだわるのが特徴)
『自分はやる気になれば何でも出来る。』『私は昔、○○をしていた(過去の自慢)。』
接し方:自己評価が高く現実との能力に差がある。自分を認めてくれる人には良く、認めない人には厳しい。権限を持たせてはいけない。

Ⅵ境界性人格障害(感情や対人関係の不安定。衝動行為がある。対人操作がある。)
『かまって』『寂しい』『つらい』『怖い』『死にそう』『死にたい』『つまらない』
接し方:情緒の浮き沈みに冷静で常に一定の態度をとる。要望に応えない。

Ⅶ反[]社会性人格障害(反社会的で衝動的、向こうみずの行動が特徴)
『あなたは考え(気にし)すぎ』『私を誤解している』
接し方:緊迫を快適に感じる。罠を仕掛けてくる。なるべく接しない。関心を待たせない。


C群 (不安で内向的であることが特徴)

Ⅷ回避性[不安性] 人格障害(自己にまつわる不安や緊張が生じやすいことが特徴)
『そんなの無理です。』『わたしはダメな人間です。』
接し方:無感情無気力。失敗と傷つきを極度に恐れる。主体性や気持ちを重視する。

Ⅸ依存性人格障害(他者への過度の依存、孤独に耐えられないことが特徴)
『○○がないなんて考え(信じ)られない。』『○○がないと私はダメ。』
接し方:自分で判断させ行動させ結果を出す訓練をさす。すぐに答えを言わない。

Ⅹ強迫性人格障害(融通性がなく、一定の秩序を保つことへの固執[こだわり]が特徴)
『○○しないといけない。』
接し方:休むことが苦手。自身の価値観に囚われる。別の視点を提供する。



性格も極度にかたよってしまうと社会生活に支障が出て『障害』となってしまいます。
性格は個性として扱われていますがストレスや環境によって誰もがこの個性に偏りが生まれます。
もちろん先天的要素も大きいとは思いますが、自分も起こりうると捉え、自己覚知と他者理解のために人格障害という分野も知っておくと理解が深まりスッキリします。




  16personalities  



色んな性格診断があるなかでこれは格別でした。ズバリ過ぎて照れます。みんなにやって欲しい一番の診断テストです。



ぜんぜんこれだけじゃなく学習障害やADHDや自閉症や不安神経症や精神疾患など人を知る要素はまだまだあります。
これからもまとめて行きたいと思います。
ヘイヘーイ

2017年4月20日木曜日

介護のチームリーダーの仕事とは

 介護のリーダーシップとは何かを考えてみたいと思います。 


例えばの話し。
とあるリーダー達を集めて均等にいくつかのグループに分けます。そこに司会者から2つのお題がでます。

問①「リーダーの皆さんには簡単な質問です。世界で一番美味しいものを3つ決めて下さい。」
※ルールは以下です。
・時間は10分間。
・質問は受け付けません。

問②「あなたにとって理想の上司とは、どのような方でしょうか?」
※ルールは以下です。
・司会者・書記をじゃんけんで決めて下さい。
 一番勝った人は司会者。一番負けた人は書記。
・司会者から時計回りに自己紹介(名前・事業所名・業種)と簡単に理想の上司を述べて下さい。(1人1分厳守)
・グループ内で理想の上司とは、どんな人なのかを短い文章で説明してください。(40字以内)例:「人生経験豊富で自分の意見が言える海外においても活躍している渡辺謙のような人」
・話し合いの時間は10分間です。
・質問があればお答えしますので挙手してください。


どうでしょうか、この質の違う2つの質問。

同じ10分でも必ず、
①の回答は各グループでまとまりにバラつきが出て、答えにも幅が出ます。
②は逆にスムーズな進行になり、答えはあまり違いが無くなるでしょう。


具体的に①で起こりうる出来る事といえば、

・進行役や書記を用いるのか?から話し合ったり、決めずに各々で好物を言い出してしまい、結果を出すまでに時間が掛かります。
・BS法などの討論法が設けられておらず、発言者が感情的や抑揚のある人がいた場合は参加者が混乱を避けるため、その人の意見が通りやすく、結果に不満がでる。
・そもそも答えにそれぞれ好き嫌いがあるようなお題なのでランキングを付けるには無茶な質問で、混乱を生みやすい。
・答えに縛りがなく、世界一旨いラーメン、仙台市中央通り店の天下一品のこってり、麺類、食べたいと思った物、といったように良く似たものでも幅が出たり、ヒネリを効かした答えが出てくる。
・「リーダーの皆さんには簡単な質問です」という根拠のない言葉であおられ、さらに疑問が出ても質問できない事で司会者に反感がうまれやすい。

①のような曖昧なお題とまとまらないルール設定は“pm”です。


そして②で想像出来る事は、
・時間や話す内容に制限をつけたり、人に役割を付けているため進行にテンポが生まれる。
・自己紹介は事業所や業種を述べてもらい、場に堅さをだしている。
・具体例を挙げていて、各自が考える前にイメージを付けている。
・そもそもがリーダーの集まりであり、社会通念によるリーダー像ができやす。
・意見をまとめる作業も ”文章” なので、出た意見を合わせていくだけの作業で終えられます。

②のような具体的な絞ったお題で、進行に多くの条件があるのは“PM”です。


これは、
PM理論というリーダーシップのタイプのことです。

Pはパフォーマンスのことで、技術・効率・効果などの目標達成機能を表しています。この機能が弱いと小文字のpで表されます。

Mはメンテナンスで意欲・対人関係・団結力などの集団維持機能です。こちらも機能が弱いと小文字でmと表されます。


上記で出した質問の例は、司会者がリーダーという事になります。お題は指示で、ルールは職場の仕組みです。



PM理論の簡易版チェック表をのせますので、ご自分の事業所のリーダーを想像しつつ0点~5点で採点してみて下さい。

①業務進捗状況のチェックや報告はなされている。
②業務の指示は具体的にされる。
③問題が起こるとみんなで協力する。
④業務規定ははっきりされ守られている。
⑤問題が起こるとその原因をはっきりさせる。
⑥職場で業務以外のことでも気楽に話をする。
⑦忙しい時は気楽に仕事を頼まれたり頼んだりする。
⑧管理者以外の人にも影響されやすい。
⑨職場では個人的なことも配慮される。
⑩仕事は仕事として割り切っている人は多い気がする。
⑪決定したことは実行にうつされる。
⑫お互い相手の立場や相手の考えを尊重している。
⑬各階層(課長、部長など)は明確に区分されている。
⑭分からないことはみんなで協力する。
⑮責任は追及される。
⑯意見の違いがあると和解するように努力する。
⑰目標や計画の内容は明確に知らされる。
⑱創業記念、忘年会などは楽しみ、盛り上がる。
⑲意見の一致を大事にする。
⑳業務改善はおこなわれている。
 
 

PM相談交渉型
・質の高い結果が期待できる。
・レベルの低いメンバーは脱落したり結果が出るまで時間がかかる。

Pm指示命令型
・リーダーの経験、知識、スキルが活用できる。
・工場などの職場で有効。
・指示待ち集団となる・メンバーの自主性が育たない。

pM相談型
・集団に協調性が生まれる。
・研究所などの職場で有効。
・集団に協調性が生まれる。
・研究所などの職場で有効。

pm委任型
・メンバーが自分で考える事によりメンバーの自主性や創造性が育つ
・自分勝手になる
・リーダーの無責任体制となる。



更にはPM理論を発展させたSL理論というものも紹介しておきます。

SL理論(Situational Leadership)
PM理論は2つの機能が高いほど良いとしているのに対し、SL理論ではリーダーは職員の状況に応じてそのスタイルを変える必要があるとした状況適応理論です。

 

①部下が習熟度の低い場合は(PM)相談交渉型リーダーシップで関わる。
なぜなら新人は、“何が分からない事かが分からない”ので聞きようがないし質問できません。行うべき作業を事細かに指示が必要ですし、不安要素や人間関係にも配慮をする。

②部下が習熟度を高めてきた場合は(Pm)指示命令型リーダーシップへと変える。
業務の流れが分かった初級者は、“分からないから教えて”となりますが、失敗すると「教えてくれないから悪い」になりやすいです。何のために行うのか?なぜその作業が必要なのか?というような抽象する能力の高い指示へと変えます。根本の答えを部下からの質問やコメントを引き出して、それに答えるといった協働のコミュニケーションが効果的である。

③部下がさらに習熟度を高めてきた場合は(pM)相談型リーダーシップとする。
新人教育が出来るほどの中級者は、“全体が見えてきて分かっているけど協同でないと出来ない”事が出てきます。「協力しない人が悪い」とならないように部下に質問を投げかけ、意見を傾聴し、部下が自ら考え能力を育んでいくようなコーチングが必要となる。

④部下が完全に自立性を高めてきた場合に(pm)委任型リーダーシップです。
小規模の委員会や企画などのリーダーができるクラスを上級者とし、部下が高いスキルと意欲を持つ段階です。部下に権限を移譲して指示的行動と相談(協働)的行動を減らすことが求められる。しかし放任になり過ぎないように最小限のアドバイスをしたり節目で部下の業績を褒めるといったリーダー行動は引き続き必要となります。部下が「私の問題です」や「私が悪い」と孤立になり過ぎないような配慮が必要です。
 


ではあらためて介護現場でどのようなことがPM理論なのかを照らし合わせて考えてみましょう。


介護の目標達成機能(P:技術面)とはなんでしょう。

〇身体介護技術
・食事(介助方法・食事形態) ・口腔ケア・移動・移乗・体位転換・排泄・入浴・自助具・リハビリテーションなど

〇対人援助技術
・バイスティックの7原則①個別化の原則②自己決定の原則③受容の原則④非審判的態度の原則⑤意図的な感情表現の原則⑥統制された情緒関与の原則⑦秘密保持の原則 ・接遇、マナー  ・コミュニケーション技術 ・余暇活動 ・発達心理学など

〇疾病の理解
・生理学 ・認知症 ・糖尿病 ・高血圧 ・脳卒中 ・便秘 ・緊急対応 ・感染症 ・薬 ・療法など

〇住環境の理解
・車椅子 ・自助具 ・ベッド ・空間づくりなど〇家政学・洗濯 ・料理 ・掃除 ・電化製品 ・しつらえ など

〇制度と保険
・介護保険 ・成年後見制 ・医療保険 ・生活保護など


介護現場で求められる技術や知識は多岐にわたり幅広いですね。おのずと取り巻く人たちの視点も多岐になり、その技術と知識の良い悪いの評価も多岐になってしまいます。


*取り巻く人たち
主介護者、家族、介護職、介護支援相談員、福祉用具専門相談員、理学療法士、作業療法士、言語療法士、医師、看護師、歯科医、地域住民、成年後見人など
*視点生活歴、生活、目標、道具、動作、発言、欲求段階疾病、健康状態、口腔内、住環境、財産など


さらには認知症の人から求められている事は明確にしにくく、その何を求めているかと言う評価も本人、家族、上司、部下、他職種などで違いがでやすいということで、ケアは「正解のない仕事」といわれています。しかしケアの提供は利用者本位でないといけないという観点から「正解に近づかせる努力」は絶えず必要です。努力を実らせていくために、ひもときシートやセンター方式や認知症ケアマッピングなどが役に立ちます。



介護におけるMの重要性
介護とは技術面が多く、取り巻く人達は多岐にわたる。この2つを利用者の生活と重ね合わせてケアを行う必要が出てきます。それには柔軟な調整力と発想力が必要であり、広い視野も求められる。そしてストレスの処理能力も重要です。


介護の全てがPmではルーチンワークや指示待ちになってしまい新しい発想や気づきは生まれにくいですよね。
離職率が高く、感情労働といわれる認知症ケアにおいてストレスの管理や調整が行いやすいM環境は重要です。
※感情労働…知識や身体だけでなく気持ちや感情のコントロールが必要とされる労働。感情とともに共感労働ともいえる。



ではどうすればMの力が強くなるでしょうか?

まずはメンテナンスの技術を伸ばすためにスーパービジョンの活用はどうでしょうか。

スーパービジョンの3つの機能は支持M、教育P、管理(継続力)と、はっきり分かれているように思われますが全てに両面が含まれているように思います。

・スタッフを支える支持的機能 → ストレスの軽減やバーンアウトの防止の意識と取り組み。

・スタッフを育てる教育的機能 → ケアに対して納得できる根拠のある技術や知識を伝えることで対人援助のストレスが軽減できる。

・組織を維持管理する管理的機能 → 職場環境を整え全ての職員を組織の一員として機能させ、やりがいをもたせる。



実際に実用で考えてみたいと思います。


バーンアウト編

Q:負のスパイラルの中で問題の解決方法はどのようなものかを柔軟な調整力と発想力と広い視野で考えて下さい。
①チーム内でケアの力量に差がある
②チームワークで補い合う
③仕事量に差が生まれる
④給与・昇給はほとんど大差がない
⑤昇格・先輩になり更に責任が増す
⑥更なる仕事量の増加



A:この流れの中でスパイラルの解消を図るにはこのようなのはどうでしょうか。

チーム内でケアの力量に差がある。
・力量の視点を変え、職員の能力を業務遂行のみに基準を置かない。接遇や余暇活動の質やしつらえなどの能力も力量とし広い視野をもつ。
・採用基準の明確化。現在も不景気等による社会的背景があり、個々のモチベーションに差がある。人手不足であろうと最低基準を置いてないならブラック企業になっていきますよね。
・教育方法の見直し。様々な職歴をもった新入職員への教育方法の構築。
・職員の特技を活かし認め合う職場づくり。

チームワークで補い合う
・都度、分業や調整を行う。
・身体介護の全てを均等化しない。身体介護が得意の職員がいれば比重を変えてるのも方法のひとつ。
・OJT、コーチングの充実。
※⇒そもそもチームワークで補えられない場合は⇒できない仕事を出来ないままに⇒ケアの質の低下⇒過酷な業務内容⇒退職者増加⇒採用基準の引き下げ⇒…更なる負のスパイラルです。

仕事量に差が生まれる。
・介護がチームワークで行うものであることの意識付けを図る。
・業務内容や勤務体制の見直し。
・職員へのヒヤリングの充実。

給料・昇給は大差がない。
・見返りを何とするのか(給料? 目標達成? チーム連携? 人との繋がり?)
・仕事に見合った給料かどうか。本当に世間と比べ低いのか?労働条件としてどうか?
・昇格にみあった昇給を。
・仕事への目標、目的意識の再確認。(何のためにこの仕事で働くのか、どうして今の職場で働いているのか)

昇格・先輩になり責任の増加
・ボトムアップの仕組みを充実。
・個々のスキルアップを認め合う(その経験年数なら出来て当たり前、で終わらせず認め合う。)
・職員の成長を喜ぶ。

更なる仕事量の増加・権限の委譲。
・スーパービジョンの構築。



すこし余談ですが、
④の何の目的で仕事をするのか?という点。
・自分の生活のため
・家族の生活のため
・夢に向かっての通過点
・仕事での目標がある
など、それぞれ職員の働く前提は違います。

例えば料理人の場合
1. 給料を貰う為に、注文の入った料理をレシピに沿って調理するのが仕事。
2. なるべく長く仕事をするのが目的で、社長から怒られないように調理をするのが仕事。
3. 最高の料理人に成長する為に、美味しかったと最高の笑顔にすることが仕事。
4. 自分の料理を食べる事で一日の疲れを癒して貰う為に、真心をこめたお袋の味を提供するのが仕事。

その時の料理の味は同じでも二度目に訪れた客が食べた味はそれぞれ変わっているはずです。どんな意味を自分の仕事に見いだしているか?で今後の仕事は大きく異なってきます。


では次です。
負のスパイラル②問題の解決方法を考えて下さい。リーダー編
①強い行動心理症状の利用者
②現場職員が対応に困惑
③上司は、なんとかしなさい
④現場職員との意見の相違
⑤…

さてどうでしょうか。こちらはA:は、載せずに皆さんが考えてみて下さい。今後にまた関連の投稿をしたいと思います。


話しはもどりますが、
「もしドラ」で有名なドラッカー
経営学者のドラッカー著書『マネジメント』をもとに女子高生が企業経営や組織論を応用し、高校野球のマネージャーの仕事に挑戦する物語。

その中で出てきますがリーダーシップという職業能力とは…。
✕ 才能でもカリスマ性でもない。
✕ 人を引きつけることではない。
✕ 仲間を作る事でもない。
✕人に影響を与える事でもない。

どれも自分が中心の(主人公的な)行動は✕になってます。リーダーとは事業所の主役になる事ではありません。
では何か。
リーダーシップは才能ではなく仕事。業務です。持って生まれたものではなく訓練によって得られる能力ということなのです。パフォーマンスとメンテナンスの調整業務です。リーダーの発想と判断が物事の全てではいけませんよね。



今回はリーダーにおいての 情熱 意思 信念 気合などにはあえて深く触れておりません。しかしリーダーの自己啓発本には多くとして仕事量や情熱で引っ張るような記載があります。

終わりも正解もないこの仕事に気持ちひとつで引っ張れば、気づかないうちにリーダー自身の燃え尽きやチームの燃え尽き、チームの大きなストレスにも気が付かない場合があり、それは逸脱行為の危険が出てきます。

リーダーは出来ていない所を見つけ、必要な順を決めたり、少しの工夫と努力で改善出来る事柄を考えるところから取り組んでいく。はじめはその程度からが良い塩梅です。

利用者と同じように、職員も長くいるとそこが自分の居場所になります。新入職員は周りに認めてもらおうと熱を持って努力しますが、長くいると認めてあげる立場になろうとします。努力を辞めちゃうんですね。継続したチームメンバーで慣れ合いにならず、個々が新たに出来る事を増やしていくようになるのが重要だと感じています。



まとめ
私個人の意見としては、SL理論はリーダーとは全て出来て当たり前。介護の知識技術を会得しなさい。スーパーマンになれ!と言われているようでプレッシャーです。嫌です。
それよりPM理論をチーム全体のバランスとして考える方が上手くいきます。


〇チーム内にはどのようなスタッフがいてるでしょうか
リーダーと補佐役(サブリーダー)とのバランスを考える。
・欠点を補い合うタイプ ⇒ 意見のすり合わせが大切
・似た者タイプ ⇒ 長所も短所も増幅するため意気投合したときには周囲の意見を聞く。その関係を築いておく。
自分や職員の考え方と視点を理解して調整する。


〇どのような視点があるかを知る。
・PM理論 ・SL理論 ・自己理解 ・相手(部下、上司、他業種)の立場 ・独占業務の分野 ・前職の経験 ・トップダウンとボトムアップの質など

介護リーダーとは多岐の視点の理解と調整業務です。

今回は長い!

ヘイヘーイ

2017年4月18日火曜日

介護職員のテストで介護福祉士の専門性を考える編

いかがでしたでしょうか?
平均点は私が知る範囲内は55点でした。
かなり甘い採点をしてこれぐらいでした


研修の形としての注意点は過去のブログを参考にしてください。
認知症介護のテスト 実用性


問題は多様性を持たせたつもりです。
もっともっと科目を多岐に渡る問題はできます。

・利用者の生活
・高齢者の心理
・身体介護技術
・医療
・認知症
・介護保険
・倫理
・接遇
・一般常識
・理学、作業、言語療法
・非薬物療法
・余暇活動
などなど


どれもこれも仕事の上で必要だと感じています。
実用に適した介護のテストを作るとなると、どうしてもこうなりますよね。
国家資格である介護福祉士の試験でも同じように多様な科目がありますよね。


そこで、
  じゃあいったい介護福祉士の専門性とはなんでしょうか?  


上記の項目はどこが専門家であるか考えてみました。

・利用者の生活 →本人と家族
・高齢者の心理 →(臨床)心理士
・身体介護技術 →PT、OT、ST
・医療     →医師
・認知症    →認知症専門医
・介護保険制度 →介護支援専門員
・理学、作業、言語療法 →PT、OT、ST
・非薬物療法  →各専門療法士
・余暇活動   →本人
・福祉用具   →福祉用具専門相談員
・栄養、調理  →栄養士、調理師
・倫理     →介護士
・一般常識   →一般人
・接遇     →ディズニーランド



ちょっとコジツケでしたね…すいません。

ちなみに倫理は介護も日本介護福祉会倫理網領があるので参考にして下さい。


しかしほんとに介護に専門性って何なんでしょうね。
あるとするならどのようなことなのか介護の専門性を考えて見ました。


まずは日本介護福祉士会 介護福祉士の専門性を覗いてみて…。ってかこれってやっぱり無いんでしょうか?


生活を支えるのが仕事。日常の「生活」に専門性は薄いですものです。
あえて言うなら広い知識を得ておき、多くの専門職の意見と利用者の生活の調整役ですかね。

いや、もうこれは介護支援専門員がしていることでした。


介護職員に専門性として独占業務のような固有性を求めるような声もあるんでしょうけど、「生活を支える」ことに独占業務を設けると、きっと利用者や家族に余計な手間をかけることになるでしょう。これでは国家資格までとなっている介護福祉士は何を会得している状態と言えるのか分からなくなります。


ひねくれた見方をしますと、
専門性がないことを知りつつも、国家資格という旗を揚げて介護の業種に人を流すためだけの目的で資格を作り、まるで専門職であるかのようなものに仕立て上げ、いまだに固有性を模索し続けている。ように見えてしまいます。


そんな介護福祉士の
  国家資格ブームも去った今  

以前からするすると言われつつも先伸ばしていた介護福祉士の受験資格の門を小さくしたことで、受験者数もさらに減少! 迷走ですね。いやオワコンです。
皆さんはどう思います?


若者も選挙に行って世代別投票率が上がれば行政も建設的な働きを取ってくれるかもしれない。みなさん選挙へGO!!

余談でした…



ケアプランの作成が介護福祉士の独占業務になればいいのかも。介護保険が持ち点からの減点ではなく医療保険みたいに加点ですればいいのかも。

かもかもかもかもですが、このお題を〝「よりそう」「つえとなる」が専門性だ” で、落としどころとするのは本音でないので出来ません。


浅知恵な意見ですがまた今度、話しの続きをさせて欲しいなと思います。
ではでは今回はこの辺で
へいへーい